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3本のギターと3つの声。圧倒的なスキルで、とても3人編成だとは思えないクオリティーのアンサンブルを送り出しているUNISTが、ミニ・アルバム『Who are U? +Plus』をリリースした。インディーズ時代の楽曲に新曲をプラスし、彼らのこれまでと現在を結ぶ入門編のような1枚。作品にまつわる話はもちろん、本誌HPで公開中の『カンフーパンチ』の生演奏などが楽しめる動画も必見! Photo:笹原良太 Text:山田邦子

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──まず、今回のミニ・アルバム『Who are U? +Plus』の内容についてうかがいたいのですが。

GAKU「インディーズ時代に出したミニ・アルバム『Who are U?』に、同じくインディーズ時代の2枚のシングル『キエナイ花火』『あしあと』をプラスし、新曲『カンフーパンチ』を収録した10曲になっています。インディーズ時代からの俺達の歴史盤みたいな感じですね」

ZEN「インディーズ時代の曲も色んな方から高い評価をいただいていたので、せっかくですからメジャーの流通に乗せて、もう1回皆さんに聴いていただく機会になればと思ったんです。新曲もありますし、これまでの曲も全てマスタリングし直しているので、今まで聴いてくださってた方はきっと新しい感覚で聴いてもらえると思いますよ」

TAMA「UNISTを始めてすぐ作った曲がいっぱい入っています。自分達のスタイルをどういうふうに確立していくか、3人で考えながら作っていったんですけど、その結果、今みたいに面白いことはとことん面白くってハジけられるようになったんです。その成果が新曲『カンフーパンチ』。なので、“もともとはこうだったんですよ”っていうところから聴いていただける内容になっているんですよね」



──UNISTを始めてすぐ作った曲というと?

GAKU「僕は『PEACE!』を作りました。前のバンドを辞めて、UNISTが何となく始まったかなって頃でしたね。僕はキャラクターが元気なんですけど、音はすごくオシャレなことをやっていたんですね。で、キャラとの整合性が取れたものを作ってもいいのかなって漠然と考えていた時に、もともとあったストックの中から2人に聴いてもらったら、すごくいいと。それでやることになった1曲なんですよね」

ZEN「僕の中では、こういう明るい曲って作るのが難しいんですよ。本当に自分のテンションが上がってる時とかじゃないと思いつかない。GAKUさんはもともとテンションが高いからなのかもしれないけど、これを聴いた時は“おぉ!”と思いましたよね」

TAMA「ZENの曲が暗すぎるんだよ(笑)」

ZEN「……!!」

──(一同爆笑)。そんなZENさんが最初に作ったのは?

ZEN「僕は『NEVER-EVER』です。僕はそれまで1人でフォークシンガーとしてやっていて、色々作るんだけど、結局暗闇があるから光が見えるんだっていうひねくれた感じの曲が多かったんですね。曲もそうだし、例えば服装だってカッコつけるのとかすごく苦手だった。でもUNISTを始めてから、逆に何で“俺、キラキラしてるでしょ!?”って言っちゃう人生を送ってこなかったんだろうと思ったんです。それで、渋谷の街とかでオシャレな人達が口ずさんでくれるような曲も作ってみたいなと思って作ったのが『NEVER-EVER』。そんなのはチャラい! って自分で勝手に決めつけてた枠を取っ払えた曲でしたね」

TAMA「これはギターを叩きながら弾いているんですね。今でこそ普通にやってるけど、それを歌いながらやるっていうのはこの曲が初めてでした。UNISTの曲ってだいたい、“これ、歌いながら弾けるかな?”と思うんだけどね」

GAKU「ムチャ振りが人を成長させるんだよ(笑)」



──(笑)。ではTAMAさんは?

TAMA「『ラブリミッター』ですね。こういう曲調はもともと得意でずっと作っていたけど、3人で歌を分けるっていうのをやってみたかったんです。“その瞳が その仕草が その香が 僕を壊して”の“僕”っていう半音。なかなかポップスでは歌わないメロディーなんですけど、それを3声でハモったら絶対カッコいいなと思ったんですよ。1人1人ソロで歌ったあとに、その難しいメロディーを3人でハモったら革命的だなって」

※続きは月刊Songs2月号をご覧ください。

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