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SAYAKA×Ami×石井杏奈
昨年4月にリリースした1stアルバム『Lesson 1』から1年を待たず、3月19日にE-girlsのニュー・アルバムがリリースされることになった。それは『COLORFUL POP』というタイトルが示する通り、色鮮やかな1枚。『ごめんなさいのKissing You』や『Diamnond Only』といったシングル曲はもちろん、これまでのE-girlsにはなかったタイプの新曲も収録し、この夏に控えた初のアリーナツアーに向けて進化した姿を表現した作品になっている。Ami(Dream)、SAYAKA(Happiness)、石井杏奈に聞いた。
Photo:秋倉康介 Text:髙橋栄理子

──『COLORFUL POP』は、まさにタイトル通りのカラフルな楽曲が詰まったポップな作品になりましたね。

SAYAKA「はい。本当に色々なタイプが入っていますし、1つ1つの楽曲のカラーが濃いと思います。だからリスナーの皆さんにとっても、その時々の自分の気持ちや出来事に合った楽曲が見つかるんじゃないかなと思います」


石井杏奈(以下、石井)「『ごめんなさいのKissing You』みたいな本当に明るくてポップな曲もあるんですけど、『約束の場所』や『未来へ』っていうバラードも入っていて、すごくギャップがあるんですよ。だから、また新しいE-girlsの一面が見られるんじゃないかなって思います。私自身、好きな曲ばっかりなので、いつも電車の中とかで聴いています(笑)」

Ami「それにそれぞれのボーカルの個性だったり、アピール力も増したので『Lesson1』よりも、さらにグレードアップしたなっていう感じもあると思うんです。声から伝わってくる芯の強さがあるっていうか。それはきっとこの1年の中で、E-girlsに対する気持ちや将来に向かっていく気持ちに、それぞれ変化があったからだと思います。でも、だからといってバラバラになるんじゃなく、1つにまとまっていい方向に向かっていっているなっていう感じが誰の中にもあるから、それが自信になって歌にも表れているんじゃないかなって曲を聴いて感じました」

──確かに、どの曲にもこれまで以上に感情が込められている印象を受けました。特に杏奈ちゃんが言っていたバラードは、とてもエモーショナルですよね。

Ami「E-girlsのバラードは、どれもいい曲だなって私も思います。私は普段コミカルな歌をメインに歌っているので、ヘラヘラしている人って思われがちなんですけど(笑)、バラードでは心に刺さる歌詞を歌っているので、じっくり聴いていただきたいです。しかも、E-girlsらしい背伸びしていない内容なので、同世代の人達にはすごく共感してもらえると思います」

──そうですね。それに『約束の場所』なんかは、この春、卒業していく学生の方達も自分の曲のように聴けるんじゃないでしょうか。

石井「はい。聴いていると、時間がゆっくり過ぎていくように感じて、自分の気持ちとすごく向き合えますね。私自身もうすぐ中学を卒業するので、こういう気持ちになるのかなぁって自分のことをシミュレーションしちゃったりしています(笑)」

──まさに、このアルバムが出る頃に卒業なんですか?

石井「ちょうどリリース日が卒業式なんです。きっとリスナーの方にもそういう人が多いと思うので、たくさんの人に聴いてほしいです」

SAYAKA「私も高校3年生で今年卒業なんですけど、この曲を聴いた時は、地元の宮崎で中学を卒業した時のことを思い浮かべました。そういう場所って、たぶん皆さんにもあると思うんです。だから、それを思い出しながら浸ってほしいです」

Ami「しかもこの曲って、ドンピシャで学生の方達はもちろんですけど、大人の方達も昔を思い出して切なさに浸れる気がするんですよ。もう卒業も校舎も全然関係ない私も(笑)、その時代に戻れる気がして、すごく分かるなぁって思いました」



──例えリアルタイムじゃなくても、誰もが通ってきた経験なので、それぞれの学校の風景や思い出が浮かびますよね。新曲としては、もう1曲『未来へ』というバラードも収録されていますけど、こちらはさらに切ないナンバー。それぞれの夢に向かって別々の道を選ぶという別れの曲になっていますね。

Ami「E-girlsとして、少人数でこういうバラードを歌わせてもらうのは、私は初めてなんですよ。しかも、一緒に歌っているのが鷲尾伶菜ちゃん(Flower)とShizukaちゃん(Dream)で、2人は前からバラードを歌っていて。そこに私が入ったら2人の空気感を壊してしまうんじゃないかとか、お客さんにも受け入れてもらえないんじゃないかとか、すごく考えたんです。それにいざ歌う時も、2人に合わせにいくのか、それとも自分らしく歌うことで何か新しいものが生まれればいいって挑戦するべきか本当に悩んで…。でも2人に似せて歌っても仕方ないし、そこに自分が入って新たな風を吹かせることが、進化や変化に繋がるかもしれないなって最終的には思ったんですね。だから“私がバラードを歌ったらこうなります”っていう感じで歌わせてもらいました。もともとコミカルな『ごめんなさいのKissing You』を歌っている3人がバラードを歌ったらどうなるだろう? っていうのが、この曲のコンセプトでしたし、今回はユニゾン部分もないので、そういう意味での挑戦もあったんですよ。それだけに、今は歌わせてもらって良かったなって思っています」

──すごくステキな仕上がりだと思いますよ。

SAYAKA「私は失恋ソングっていうか、浸れる曲が好きなので、『未来へ』はとても好きですね。しかもこの曲は、切なさに浸ったあとに未来へ進んでいこうっていう勇気になる。自分を押し出してくれる曲になっています」

石井「『未来へ』はどんなにツラいことがあっても、ちょっと強がるっていうか、それを隠して笑顔で手を振るっていう感じの曲じゃないですか。そこがすごく切ない。絶対こんな恋はしたくないですね」

Ami「したくないよね〜。私もイヤ」

石井「好きになったら、私だったら笑って別れることはできないと思います」

──でも、たぶんこういう人っているはず。そんなリアルな歌詞ではありますよね。

Ami「いると思います。そんな時は、こういうふうに考えないと前に進めないんじゃないかと思う。この曲に出てくる人も本当にそう思っているようにもとれるけど、自分に言い聞かせているようにもとれるから、『約束の場所』もそうですけど、『未来へ』も自分の歌のように聴いてもらえるんじゃないかと思います」



※続きは月刊Songs4月号をご覧ください。

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