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ライブでの無敵感を正しく反映した、最高純度のロックアルバム誕生。UNISON SQUARE GARDENの5thアルバム『Catcher In The Spy』は、よりシンプルに研ぎ澄まされたバンドサウンドと、音楽に人生を賭けた男の心の内をさらけ出したストレートな言葉が並ぶ最強の1枚。『桜のあと(all quartets lead to the?)』(アニメ『夜桜四重奏 ~ハナノウタ~』オープニングテーマ)や『harmonized finale』(映画『劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-』主題歌)など話題曲も満載だ。
Photo:秋倉康介 Text:宮本英夫

──むき出しのバンドサウンド、ストレートな歌詞、それでいてポップで軽やかに楽しめる。すごいアルバム、できましたね。



鈴木貴雄(以下、鈴木)「すごく肩の力が抜けていて、今までで一番ラクにできた感じがするんですよ。楽曲自体が自然というか、いい意味で何もやろうとしていない。良くも悪くもこれが俺です、判断はご自由に、というところまで思った上で、自然に出てきた曲を集めた感じがします。どうですか、田淵さん?」

田淵智也(以下、田淵)「UNISON SQUARE GARDEN(以下、ユニゾン)がやってることって、ステージで好きな音楽をデッカい音でやっているだけで、別に盛り上げようとも思ってないし、お客さんと繋がろうとも思ってない。それなのに、なぜか知らないけど聴いた人が楽しくなるのが、自分達のライブの理想形なので。今回のアルバムは、その感覚と密接に繋がってると思います」

──前作の『CIDER ROAD』(2013年2月)が、キーボードやホーンも入ったゴージャスな音で、ユニゾンが思う“ポップなものとは?”というテーマを極めたものだったから、逆に今回のシンプルさに驚いたんですよ。こう来たか! って。



田淵「『CIDER ROAD』は本当にすごいアルバムで、何であれで世の中がひっくり返らなかったんだろう? って今でも思っているんですけど。あのアルバムは、自分で無理をしたとは思ってないけど、このぐらいだったらJ-POPに対して何か請け負えますという、自分なりの答えだった気がする。世の中に対して“分かってくれたらいいな”というものだったけど、今回は分かられなくていいやという気持ちに近いかな。だって自分で曲を作って感動できて、3人でデッカい音を出して感動できて、それ以外にはいらないじゃないですか」

──うん。本当にそうだと思います。

田淵「前のアルバムも、それが楽しいと思ってやっていたわけで、今回もこれが楽しいからやってるんだけど、たぶんその純度が深いんだと思う」

斎藤宏介(以下、斎藤)「さっき言っていただいたみたいな、むき出しの、という言葉が似合うアルバムですね。一言で言えば、ロックアルバムと言えるものになったと思うし、今ライブで感じている高揚感、無敵感みたいなものが、ちゃんと形になっている。そういうところが今まで以上に色濃く出たアルバムだと思っています」

──斎藤くん、ギタリストとしてもバリバリ弾きまくっていて、すごいプレイ続出です。

※続きは月刊Songs9月号をご覧ください。

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