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2015年の[Alexandros]は、何かとてつもないことをやってくれる。そんな予感に満ちた9か月振りのニュー・シングルは、全くタイプの異なる自信作を揃えた『ワタリドリ』『Dracula La』のダブルAサイド。さらに6月にはニュー・アルバム、7月には2度目の日本武道館公演、秋からは全国ツアーと、息をもつかせぬスピードで突っ走る4人に、現在の心境を語ってもらおう。
Photo:Katsumi Hashimoto Text:宮本英夫

──壮大なロック・アンセムの『ワタリドリ』と、とびきりポップな『DraculaLa』と、バンドの多面性がよく出たダブルAサイドシングルだと思います。まず『ワタリドリ』は、どんなふうにできた曲ですか?



川上洋平(以下、川上)「『ワタリドリ』は、去年の5月ぐらいにデモ作りをした時に、イントロとサビだけはできていました。歌詞も“追いかけて届くよう”“ワタリドリの様に”はもうあって、これは壮大な雰囲気になるなと思ってましたね。『starrrrrrr』(2013年1月)の時はまだ地上から空を見ていたのが、ちょっと宙に浮いていて、しかももう少し荒野のほうへ行ってるイメージがありました」

──プレイヤーとしては?

磯部寛之(以下、磯部)「毎度のことながら、メロディーがすごくキャッチーなので。普段は何も考えないでベースラインを作るんですけど、『ワタリドリ』に関しては、このメロディーをどうやって引き立たせていくか? ということを、今まで以上に考えた気はします。でも結局は、自分の感情から出てくるところででき上がっていくので、うまく調和が取れたんじゃないかな」

庄村聡泰(以下、庄村)「最初にリフを聴いた時に、祝祭的な空気を感じたんですよ。基本的にはキックが表でずっと鳴っているんですけど、なるべく大きなうねりが出るように、かつ、パーカッシブなニュアンスも出るように、ラテンのフィーリングはけっこう入ってると思います」

白井眞輝(以下、白井)「こういうリズムはうちらの持ち味になってきていますね。最近は、ありがたいことにステージもどんどんデカくなってるので、そういうステージに合うようなフレーズ作りを多少意識して。前作よりもっと広く、華やかに、奥行きのあるギターを弾こうと思っていました」

──『starrrrrrr』の話が出ましたけど、『ワタリドリ』はあの曲と同じタイプのロック・アンセムでありながら、あの時のようなむき出しの焦りや悔しさは減ったのかな? と感じたんですけども。



川上「そうですか? 自分では相変わらずあるなと思いますけどね、焦燥感とか悔しさは。僕が曲を書くモチベーションはたぶんそこが一番デカいと思うし、バンドをやっている理由はそこなんじゃないかと思うので。誰も俺達のことを知らない、誰も俺達の音楽をいいと言ってくれない中で、世間の見方を覆してやろうという反骨精神でやってきて、今もそれは続いているので。僕達が作る曲はすごくポップだと思っているんですけど、やろうとしていることはそういうことで、そこがロックバンドなんだなって思うんですね。うちらのことを別に好きじゃないですよという人達に対して、振り向いてくれないとイヤだという、それが歌詞にも表れていると思います」

※続きは月刊Songs2015年4月号をご覧ください。

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