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映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』のヒロインとして、鮮烈なデビューを果たした大原櫻子が、待望の1stアルバム『HAPPY』を完成させた。劇中バンド・MUSH&Co.として発表した楽曲や映画のスピンオフ・シングル、その後のソロ・シングルなどを含む全12曲。プロデューサーである亀田誠治と作り上げた本作は、新たに引き出された彼女のカラフルな魅力が満開だ。
Photo:竹中圭樹(D-CORD) Text:山田邦子

──『HAPPY』、本当にいいアルバムができ上がりましたね。



「本当ですか!? 嬉しい! スケジュール的にはかなり大変だったんですけど(笑)、今回は亀田さん以外の方の楽曲も歌わせていただいたりして、すごく鍛えられたというか勉強にもなりましたね。あぁ、私ってこんな曲を歌ってみたかったんだなって、自分でも分からなかった気持ちを刺激されたような感覚でした」

──かなりバラエティーに富んだ楽曲が揃っていますが、制作中はどんな感じでした?



「冒険みたいな感じ(笑)。今日はこの曲、明日はこの曲っていうのが全く違う感じだから、内面的に忙しかったんです。気持ちの切り替えが大変だったから、レコーディングの時は曲のタイプによってファッションも変えて臨んだんですよ。例えばかなりロックな感じの『READY GO!』ではパキッとした色合いで、最後の『ワンダフル・ワールド』は無をイメージしてとか。自分自身も冒険しているみたいで楽しかったけど、きっとこのアルバムを聴いてくださる方も、色んなことが起きてワクワクしたりドキドキしたり、決して飽きることのない冒険をしているような気分で楽しんでもらえるんじゃないかなと思います」

──その冒険の始まりを告げるのが、1曲目の『Over The Rainbow』。目の前の景色が一瞬で輝くような曲ですね。

「この曲、実は今年の誕生日に亀田さんから歌詞をプレゼントされたものなんです。亀田さんのラジオの番組で“このアーティストへおすすめする曲”というコーナーがあるんですけど、以前そこで私に、オードリー・ヘプバーンさんの『ムーン・リバー』をすすめてくださったんですよ」

──映画『ティファニーで朝食を』の主題歌ですね。

「はい。『Over The Rainbow』には“一人ギターを抱え歌う窓辺”っていう歌詞があるんですけど、それは窓辺でギターを弾きながら『ムーン・リバー』を歌っているヘプバーンさんであり、ステージで一人ギターを抱えて歌っている私の姿が重なっているそうなんです。亀田さんと私を繋いでくれている曲であり、思い入れもすごくある曲。アルバムの1曲目としてピッタリだなって思いますね。ちなみに、レコーディングの時に亀田さんが“これは墓場まで持っていきたい曲だ”って言ってくださって。あれはすごく嬉しかったですね」

──すごく素敵なエピソードですね!



「あと『のり巻きおにぎり』も。スタッフさんと話してた時に、亀田さんって、ご飯が見えないくらい海苔が巻いてあるおにぎりが似合うよねって話になったんですね。じゃあ今度おにぎりを差し入れようかってことになって、真っ黒でまん丸なおにぎりを母と一緒に作って差し入れたことがあったんですけど、それがしっかり歌詞に反映されてた(笑)」

──さすが亀田さん(笑)!

「いただいた曲のタイトルを見た時、“まさか…!?”と思いましたけどね。“亀田さん=おにぎり”っていう私の勝手な印象が、曲になっちゃったっていう(笑)。母にもすぐ伝えたんですけど、ものすごく喜んでました。もちろん、レコーディングの時ものり巻きおにぎりを差し入れましたよ(笑)」

※続きは月刊Songs2015年4月号をご覧ください。

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