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身長192cmの体格とスケールの大きい歌を併せ持つ“大型”シンガーソングライター・浜端ヨウヘイが1stフルアルバム『BIG MUSIC』をリリースした。シングル『結-yui-』(2014年11月)、『無責任』(2015年2月)を含む本作には、ライブという旅の中で紡ぎ出された、生々しくて人間味に溢れた歌がぎっしりと詰まっている。ブルース、ロカビリー、ポップスなどの色彩豊かなサウンドと大きなスケール感をたたえたボーカルをたっぷりと味わってほしい。
Photo:松井伴実 Text:森 朋之

──シングル『結-yui-』『無責任』を含めて色んなタイプの楽曲が揃ったアルバムですが、まるでライブを見ているように楽しめました。



「あ、良かったです。そういうふうになったらいいなと思って作っていたので。僕はずっとライブ・ミュージシャンとして活動してきたので、それを踏まえたアルバムになりましたね」

──曲順もライブのセットリストみたいなイメージ?

「そうです。最初と最後の曲を決めて、あとは“ここで盛り上げて…”みたいなことを考えて。濃い曲が多いから、アルバム全体の流れというよりも、とにかく詰め込めるだけ詰め込もうという感じですけどね(笑)。タイトルも色々案があったんですけど、やっぱりシンプルが一番かなって」

──『BIG MUSIC』というタイトル、浜端さんにピッタリだと思います。

「色んな曲がありますけど、どれも“浜端ヨウヘイ”ですからね。デビュー・シングル、2ndシングルも“こんな曲もあります”という感じで色んなテイストの曲を収録していたんですけど、その最たる形がこのアルバムだと思います。ずっとライブで歌ってきた曲もあるし、このタイミングで書き下ろした曲もあって。集大成でもあり、“ここから始まる”という部分もあるんですよね」

──本当に個性的な曲が揃ってますよね。まずは1曲目の『Starting over』は、強い生命力が伝わってくる壮大なナンバー。

「今年の3月半ばに、仕事でボルネオに行ったんですよ。その時、夜明け前のジャングルで書いたのが『Starting over』です。自然環境をレポートするのが目的だったんですが、自分としては“1曲書けたらいいな”という思いもあって。ボコボコの道をバスで走って、あとはずっとジャングルの中を歩いて…」

──そういう環境でしか感じられないものって、絶対ありますよね。

「ありましたね。夜中はずっと虫の声が聞こえて、太陽が昇ると鳥や動物の鳴き声に変わって。無機物が全くなくて、全てが生命体なんですよ。そういう環境に包まれていると、今までは気恥ずかしくて避けてきた“命、生命”というテーマに向き合わざるを得なくて。自分にとっても新しい挑戦でしたね、この曲は」

──『ノラリクラリ』の“いつか飛べる日が来る”という歌詞も印象的でした。



「以前もお話しさせてもらったと思いますけど、仕事を辞めて、音楽だけやるって決めた時期があって。『ノラリクラリ』『限りなく空』は、その頃に書いた曲ですね。その時期はたくさん曲を書いたんですけど、『限りなく空』はどん底の気持ちというか“もうダメかもしれない”っていう感じで、『ノラリクラリ』は“いや、そうじゃない”って強がりつつ、希望を歌っていて。そうやって自分の気持ちを歌にしておいて良かったなって思いますね。ライブで歌うたびに思い出せるし、あの時期も全然無駄ではなかったなって」

※続きは月刊Songs8月号をご覧ください。

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