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『リング』や『クロユリ団地』など傑作ホラーを生み出してきた中田秀夫監督が新たにメガホンをとったホラー映画『劇場霊』。嫉妬や憎しみ、怨念がうずまく劇場を舞台に繰り広げられる惨劇の主人公・水樹沙羅を演じるのは、本格的な演技は初挑戦ながらも過酷な撮影を見事にこなしたAKB48の島崎遥香。撮影時の様子や主役を演じた感想などを聞いた。
Photo:秋倉康介 Text:奥村百恵

──先日行なわれた第28回東京国際映画祭のレッドカーペットでは、大きな歓声を浴びてらっしゃいました。歩かれた感想はいかがですか?



「あのような大きな映画祭のレッドカーペットはテレビでしか見たことがなかったので、自分が歩くなんて思ってもみませんでした。実際に歩いた時は夢のような時間に感じたんですが、一般のお客様がとても近い距離から名前を呼んでくださって少しビックリしました」

──近くで島崎さんを見て皆さん興奮してしまったんでしょうね。

「あのように多くの方から一斉に名前を呼んでいただくことは初めての経験だったので、どうしていいのか分からなくて…でもすごく嬉しかったです」

──今回、主演ということでプレッシャーなどもあったと思います。撮影はいかがでしたか?

「撮影に入る前に台本の本読みをしたんですが、中田監督から“沙羅はもっと明るい子でいいんだよ”とアドバイスがあったんです。自分の中で沙羅は暗い女の子のイメージだったので、とても意外でした。というのはシリアスなシーンがわりと多いので、自然と暗いイメージを持ってしまったんです。でもシリアスなシーン以外の、友達同士の会話をしている撮影の時は、監督の言葉を思い出して普通のテンションでいようと心掛けました」

──中田監督の演出はいかがでしたか?



「とにかく初めての経験が多かったので、大変なことの連続でした。人形が追いかけてくるシーンでは逃げる時の感情も大事にしないといけないですし、驚きの表情なんかも何度も繰り返し繰り返し撮影しました」

──追いつめられることで自信に繋がるような経験になったという実感はありましたか?

「できない自分に対して悔しい思いが強かったので、自信に繋がるようなことは特になかったです。演じることに必死でした」

──ホラー映画のお芝居は全身で表現しないといけない部分が多いですよね。どうすれば見てる人に伝わるかなど考えながら演じました?

「自分で考えるというより、監督から言われたことを全力で表現しました。監督がシーンごとに細かく丁寧に説明してくださるので、想像しやすかったですし演じやすかったです。こういう作品は想像力が大事だと思うのですが、監督のおかげでイメージ作りがうまくできました」

──今作は怨念のこもった人形が動く怖さだけでなく、人間の怖さを描いてる部分もありますよね。

「そうなんです。人形が動くなんて現実ではありえないような怖さもありますが、それとは別に女優同士のライバル関係だったり人間同士の争いの怖さも描かれています。そういった部分はリアルですよね」

──球体関節人形も非常にリアルな動きでしたが、演じていて怖かったですか?



「人形が動き出すことにもちゃんと理由があって、ありえないことかもしれませんがお化けにも感情があると思えたんです。見た目は人形だけど、その内側には人間と同じような感情を抱いてると意識しながら演じていました」

※続きは月刊Songs12月号をご覧ください。

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