森高千里 *撮り下ろし3ページ+ライブレポート1ページ |
http://www.moritaka-chisato.com/ |
──今回のライブは“The Dance Moritaka Nights”と“The Plain Moritaka Nights”というコンセプトで行なわれましたが、特に“Dance Moritaka”のほうは斬新な内容になっていましたね。
「そうですね。“Plain Moritaka”と比較すると結構今までにない感じというか、チャレンジみたいなところはすごくありました。『Don't Stop The Music』という曲でコラボしたtofubeats君とクラブでライブイベントをやったり、サマソニ(SUMMER SONIC)に出演したことがキッカケなんですけど、“どういうふうになるんだろう?”“どんなふうに見えるんだろう?”って思いながらいざやってみたら、すごく心地良かったんですよ。今までの曲をリミックスしたり、アレンジを変えたりしながらやっていくのも面白いかもしれないなってところからの流れで、去年やったライブで“ダンス・モリタカ”のコーナーを作ったんですけど、それが楽しかったのもあって、今回やってみることにしたんです。しかも今回は東京で合計4公演あったので、(内容的にも)変えたほうが面白いかなということで、この2つのコンセプトで行なうことにしました」
──MCでもおっしゃっていましたが、ご自宅でEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)を聴いたりもされているそうですね。
「自分から聴くというより、娘がそういう音楽も好きで聴いているので、気になったものがあったら“これ、誰?”って聞いて、あとでYouTubeで見たり(笑)」
──そういったジャンルの音楽への興味が、“Plane Moritaka”でも披露されていた寺田創一さんとの『百見顔(ひゃみかお)』にも繋がったんでしょうか?
「そうですね。もともとtofubeats君は私の当時の活動を知らず、後々になって“面白い”と思ってくれたわけだし、寺田さんも私の“声”が気に入ってああいう不思議な曲を作ってくださったわけで。こういうのもアリなんだなって思えたし、私自身もすごく面白いなと思えたんですよね」
──ライブ自体に、新鮮なノリが生まれていましたよね。
「そうそう。特に“Dance Moritaka”の初日は“どんなことをやるんだろう?”と思いながら来てくださった方がすごく多かったと思うんですけど、頭の3曲──『のぞかないで』『見つけたサイフ』『これっきりバイバイ』がいきなり今までと全然違う感じでしたからね(笑)。でもダンスとはいえ、踊るというよりもクラブに行って体が自然と揺れてるみたいな感覚になってもらえたみたいだし、カッコ良かったって言ってもらえたので、すごく嬉しかったです」
──今思う、森高さんにとっての“ライブ”とは?
「2012年にデビュー25周年を迎えるにあたって“何か始めようか”という話になったのですが、ずっとやりたいと思ってはいたものの、ライブは15年くらいやっていなかったので、ブランクもすごくあるし、たぶん声も出ないだろうから、いつかやれればいいかなって感じで思っていたんです。でもボイストレーニングを始めたり、セルフカバーで歌ったりしていく中で声も出るようになり、体もどんどん動くようになってきた。そのうちに“やっぱりこれだな”って思うようになりましたね。ライブって、同じセットリストでも日によって全然違う。何が起こるか分からないっていうところがすごく好きなんです。だけど私1人だけが盛り上がってもダメ。お客さんとのやり取りの中で2時間っていう流れができていく、その感覚がすごく楽しいんですよね。ファンの方からすごくパワーをもらっているし、私もたくさんあげたいなと思う。そのやり取りもすごく楽しんでいます」