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2016年初のリリース作品であり、ソロとしては5枚目となるシングル『中途半端なスター』を完成させたファンキー加藤。女優・石原さとみが出演している「マイナビ転職」のCMでも流れている、力強いメロディーの応援歌だ。誰かの背中を押すだけでなく、自分自身の決意も込めたという本作について聞いた。
Photo;竹中圭樹(D-CORD) Text:山田邦子

──今回の新曲『中途半端なスター』は、すでに「マイナビ転職」のCMソングとしてオンエアされていますね。



「はい。去年の『つながるから』(2015年10月リリースのシングル『MUSIC MAGIC』に収録)に続いてお話をいただきました。僕に求められているのはやっぱり前向きな応援ソングですから、今回も真っ直ぐに受け止めて真っ直ぐな応援歌を作ろうという気持ちで臨みました」

──“中途半端”って言葉をシングルのタイトルで使えるのは、加藤さんしかいないなと思いましたけど。

「あははは! 去年はシングル1枚しかリリースしてなかったんでね、間も空いたから曲タイトルもインパクトあるものにしようっていう話はしてたんですよ。最初の仮タイトルは1サビの頭の歌詞でもある『追いかけたい』だったんですけど、ちょっとクエスチョンマークをつけたいなと思って。パッと見た時に“ん??”みたいな(笑)」

──思わず“どういうこと?”って考えたくなりますね。

「『膝小僧には無数のかさぶた』とか(笑)、いろいろ案を出した中で『中途半端なスター』になったんです」

──(笑)。歌詞はどんなふうに書き始めたんですか?

「僕、もう10年間応援歌を歌ってるんですけどね、ついに応援ソングの言葉のストックが切れまして(笑)」

──え?



「ネタ帳じゃないですけど、前向きな言葉をたくさん書き留めたものがあったんです。で、“これはあの曲で使った、これも使った”ってどんどん消していくんですけど、それがついに尽きたんです。これはいよいよヤバいなと(笑)。なので、真っ直ぐに受け止めて真っ直ぐな応援歌を作るということに、すごく苦労しました」

──うわ、肝の冷える状態ですね(笑)。

「そう(笑)。人を応援する言葉って意外ともうないぞ、と。どうしようかなと思ってディレクターさんとかに弱音を吐いたりしてたんですけど、その時に、“誰かを励ますっていう外側じゃなくて、自分の内側に行ってみれば?”って言われたんです。“加藤の体験談でいいじゃん、今の素直な気持ちを書いてみれば”って。応援歌って人を励ますものだし、マイナビ転職だから、主人公のサラリーマンが新しい世界に踏み込んでいく──その背中に向けて作ろうみたいな意識はあったんですけど、そうじゃなくて、内側に向けてみればって言われて。そこが1つ、ペン先が走り出すキッカケになったんです。だから“特撮ヒーロー”や“戦隊モノ”“同世代の選手が引退表明”みたいなワードも出てきたんですよね」

──内側を向くって、自分自身と向き合う作業でもあるけど、思い出に浸っていても進まないわけで。

※続きは月刊Songs2016年3月号をご覧ください。

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