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アツすぎる魂を持った男が“町おこし”ならぬ“人おこし”で住民の心にもう一度火を灯すハートフル“自虐”コメディー映画『サブイボマスク』。主人公・春雄を初主演ながらも堂々と演じたファンキー加藤と、天使のようにピュアな心を持つ春雄の相棒・権助(ごんすけ)を繊細な演技で見事に演じた小池徹平は1か月間大分県で撮影を行なったという。そんな2人に撮影でのエピソードや役について、さらにファンキー加藤が手掛けた主題歌についてなどを語ってもらった。
Photo:駒井夕香 Text:奥村百恵

──加藤さんは今作が映画初主演となりましたが、撮影を振り返ってみていかがですか?



ファンキー加藤(以下、加藤)「最初に台本を読んだ時に、内容はすごく面白いと思ったのですが、その主演を自分が務めるということが全く想像できませんでした。撮影までにリハーサルや演技のレッスンもやらせていただいたんですけど、いよいよ後戻りできないなという恐怖心のほうが大きかったです。初めての本格的なお芝居でしたが、主演ということもあって最初は周りから“お前が舵をとれ”“お前が船長だぞ”とプレッシャーをかけられることも(笑)。撮影の後半ぐらいからは徐々にお芝居を楽しいと思えるようになったのですが、前半はとにかくガムシャラでした」



小池徹平(以下、小池)「僕は台本をいただく前に“こういう作品がありますけど、どうですか?”と声をかけていただいたんです。僕が演じるのは自閉症という病気を抱えた難しい役でしたし、町おこしの要素もあって面白そうな作品だなと思いました。その後、衣装合わせの時に初めて台本をいただいて“衣装はこんな感じです”と言われたのですが、何せその日に台本をいただいたばかりで読めてなかったですし、全くイメージが湧かなくて…(笑)。役柄的なイメージは何となく分かっていたので、“その衣装で大丈夫です”とお返事したことを覚えています(笑)」

──内容に関してはどう思いました?

加藤「熱血バカでアツい1人の男がシャッター商店街を盛り上げていくというお話だったので、僕がすごく好きなタイプの作品でした」

小池「台本を読んだらギャグ要素満載だったので、すごく面白かったです。さらに主演が加藤さんと知って、初めての映画でこの分量のセリフをこなすなんてすごいなと思ったり…(笑)」

加藤「僕は何もかもが初めてだったので、出番やセリフが多いということすら分からなかったんです。比較のしようがないですからね(笑)」

──今回の撮影でお2人は初対面だったんですよね?

小池「音楽番組ですれ違ったことはあったのですが、ちゃんと対面してお話ししたことはなかったんです。クランクインの前日に軽くリハーサルすることになって、その日が加藤さんとの初対面になりました」

加藤「そのリハーサルの時に、自閉症という難しい役を徹平くんがキッチリと仕上げてきていたのですごいなと驚きました。徹平くんが権助を演じたことで、僕が春雄を演じる時に“春雄スイッチ”が押されていた感覚もあったんです。最初はどういうアプローチで春雄を演じるか迷っていた部分もあったのですが、権助のおかげで春雄をどう演じたらいいのかが見えたというか。権助は危なっかしくてほうっておけない子なので、春雄は元気いっぱいの兄貴分で演じてみようと思えたんです」



小池「監督からは“権助は天使みたいな存在であってほしい”と言われていたので、なるべくピュアさや真っ直ぐさを出せるように意識して演じていました。自閉症の方に対して純粋なイメージを以前から持っていたので、そういう意味では役作りしやすかったかもしれません」

※続きは月刊Songs2016年6月号をご覧ください。

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