http://frederic-official.com/
快楽と中毒性に溢れたダンサブルなバンドサウンド、一度聴けば頭から離れなくなるグルーヴを備えたメロディー、言葉遊びとメッセージ性を共存させたリリックによって、着実に支持を広げているフレデリック。初のシングル『オンリーワンダー』は、このバンドの個性、オリジナリティーがストレートに反映されたナンバーに仕上がっている。メンバー自ら“自分達の名刺になる曲ができた”というこの曲によって、フレデリックの個性はさらに広く伝わることになりそうだ。
Photo:竹中圭樹(D-CORD) Text:森 朋之

──初のシングル『オンリーワンダー』がリリースされます。これまではミニ・アルバム4作を発表してきたわけですが、このタイミングでシングルをリリースするのはどうしてですか?



三原康司(以下、康司)「自分達の名刺になるような曲ができたから、それをしっかり届けたいと思ったことが大きいですね。今まではミュージックビデオをキッカケに興味を持ってくれたり、全体的な雰囲気で好きになってくれる人が多かったと思うんですけど、自分的にはどの曲にもしっかりメッセージを込めてきたつもりなんです。それが一番表現できたのが『オンリーワンダー』なんですよね。リズムの気持ち良さと言葉のメッセージ性をここまで上手くマッチングできたことはなかったし、シングルとしてリリースすることで、もっともっとたくさんの人に聴いてほしいな、と」

──イントロが聴こえてきた瞬間から“フレデリックだ!”って感じますからね。和的なメロディーだったり、独特なダンスグルーヴだったり。



三原健司(以下、健司)「そう言ってもらえると嬉しいですね。僕らは昔から“フレデリックというジャンルを作りたい”“唯一無二になりたい”という気持ちで活動してきて。ミニ・アルバムを4枚出して、24〜25曲くらい世に送り出してきたんですけど、自分達が持っているイメージをようやく1曲にできたんですよね。『オンリーワンダー』をリリースすることで、フレデリックの代表曲として打ち出していきたいなと」



赤頭隆児(以下、赤頭)「ギターのフレーズに関しても、フレデリックっぽさは意識しましたね」

康司「ただ、フレデリックらしさって、フレデリックを知っている人じゃないと分からないじゃないですか。だからこそ、さらに色んな人に聴いてもらうためにはどうしたらいいか? ってすごく考えたし」

──フレデリックの個性がしっかり込められていると同時に、幅広いリスナーが楽しめるポップ感も反映されてますよね。

康司「そうですね。音楽の楽しみ方の幅をもっと広げたいんですよね。そういう意識はどんどん強くなってるし、だいぶオープンになってきてると思います

赤頭「自分の好みも大事ですけど、“こういうのはどう?”と提案してもらえるのもすごく大きくて。まずは全力でトライしてみてから判断するように心掛けているし、それを繰り返すことでちょっとずつ演奏の幅も広がっていると思います。音楽の聴き方も変わってきたんですよ。“ここにこんなフレーズが入ってるのか”みたいなことに意識が向くようになったというか」



康司「うん。歌詞を書くのはすごく大変でしたけどね(笑)」

──先ほども話に出た“唯一無二でありたい”という思いがストレートに出ている歌詞ですよね。

健司「自分達が一番伝えたい言葉が歌詞になっていると思うし、それは僕がMCで話していることでもあるんですよ。僕らは“MASH”というオーディションをキッカケにデビューしたんですけど、その時はグランプリではなくて、特別賞だったんです。“オリジナルな存在だったから”という言葉をもらったんですが、そこから少しずつ意識が変わってきたんですよね。ずっと“ナンバーワンになりたい”と思ってバンドをやってたんだけど、自分達の存在を認めてくれて音楽がやれるんだったら、オンリーワンになるべきだって。そういう気持ちを持っているからこそ歌える曲も絶対にある……ということをMCで話していたんですけど、それがバンド全体に広がってきたんじゃないかなって。『オンリーワンダー』ができたことで、バンドとしてさらに強くなれた感覚もありますね」

※続きは月刊Songs2016年7月号をご覧ください。

X Close

Topページを開く