http://www.goodbyeholiday.net/
Goodbye holidayの両A面シングル『奇跡の星/弱虫けむし』がリリースされた。『奇跡の星』はテレビ東京系ドラマ『ドクター調査班〜医療事故の闇を暴け〜』の主題歌として、『弱虫けむし』はNHK『みんなのうた』で耳にした方も多いはず。J-POPのフィールドで芯のあるロックサウンドを鳴らしている彼らに、今作の成り立ちや聴きどころについて語ってもらった。
Photo:松井伴実 Text:山田邦子

──まず『奇跡の星』は、ドラマ『ドクター調査班〜医療事故の闇を暴け〜』の主題歌としてオンエアされていましたね。

児玉一真(以下、児玉)「はい。歌詞はいただいた台本を読んで、イメージを膨らませていきました。ドラマのタイトルだけ見るとかなり重そうな感じがしたし、扱っているテーマも難しいものかなとは思ったんですけど、読んでみると意外とコメディー要素もあったりしたんですね」

大森 皓(以下、大森)「何だっけ? 五郎丸ポーズがどうとか」

児玉「そうそう。先方からのオーダーも、テーマとしては重いものを扱っているけど、疾走感があって前向きで、希望が見える曲にしてほしいと言われたんです」

大森「そこから、映像と一緒になった時のことなども考えながら作っていきました」

──歌詞についてはどんなふうに書き進めたんですか?

児玉「希望がある前向きなものということだったので、まず“希望って何だろう?”ってことを考えたんです。で、自分にとっては“人”だなと。大切な人がそばにいてくれることの喜びや幸せというところにテーマを持っていきました。あと“正義”という部分など、台本を読んでインスピレーションを受けたものを交えていきました」

──壮大なんだけど、実はとても身近なテーマでもありますよね。

児玉「そうなんですよね。“あなたがいる”ことは当たり前じゃないし、それは特別なことであって奇跡なんだって、僕自身も思えたからこそ書けたところもありました」

福山 匠(以下、福山)「ドラマの内容にすごく合ってると思いましたね。重くなりすぎずにドラマのテーマにもちゃんと寄り添っているし、疾走感あるサウンドが軽やかな印象にもなっていて」

大森「確か、最初は(児玉の)弾き語りのデモを車の中で聴かせてくれたんですよ。歌詞はちゃんとできてなかったけど、まずメロディーがすごいカッコいいなと。スピード感もあって」

児玉「最近はわりと、もりし(大森)の家にアイデアを持っていって、何となくベースとなるものを一緒に作っていくっていうのが多いんですよ。そこから4人で噛み砕いていくんです」

──この曲の聴きどころは、どういうとこだと思います?

山崎晃平(以下、山崎)「ピアノのイントロって、僕らの曲では確か初めてかな。あのメロディーラインはもりしが考えたんだっけ?」

大森「うん。最初はオルガンで考えてたんだけどね」

山崎「結局それをピアノとアコギのアルペジオでやったんですけど、入りがすごくカッコいい。かなり存在感のあるイントロになりました」

──アレンジは4人で。

児玉「それこそ最初のデモは、ピアノも入ってなくて、わりとギターロックっぽい感じだったんですよ。疾走感っていうところのイメージから。でもそれだとちょっと若々しすぎたというか。最近僕らがやっている曲の傾向としては、J-POP寄りの質の高いものを音源にしようというのがあったので、もう一度練り直したんです。リズムパターンとか、根本的なところは変わってないんですけどね」

山崎「最初に、僕らの『革命アカツキ』(1stシングル)みたいな疾走感を、というオーダーだったんですね。あの曲はバッキングががっつりギターなんですけど、今回はアコギとピアノのシロタマ(2分音符、全音符など、白丸で書かれる音符のこと)。そこで差別化しつつ、切なさとか大人っぽさみたいなところも表現していきましたね」

※続きは月刊Songs2016年8月号をご覧ください。

X Close

Topページを開く