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板野友美が2月28日に10枚目のシングル『Just as I am』をリリースすることになった。この作品は2月19日に発売される写真集『Wanderer』と“自分らしさ”というコンセプトを共有したもの。自らが作詞を手掛けたこともあり、現在26歳である等身大の板野友美を表現した楽曲になっている。
Photo:竹中圭樹(D-CORD) Text:髙橋栄理子

──今回の楽曲『Just as I am』は、写真集『Wanderer』との連動企画だそうですね。



「前作の写真集を出したあと、すぐに第二弾の話が挙がっていたんです。写真集で次はどのようにしていくかを話していた時に、アーティストで表現できることも取り入れて、シングル制作においてもコンセプトを共有して作品を作れたらいいなという話はしていたんです。それが形になったのが今回のシングルと写真集で、どちらも“自分らしさ”がコンセプト。そのコンセプトが決まった時、じゃあ、自分らしさって何だろう? というところを掘り下げていったのですが、まずは自分自身のことをもっと知れたらいいなと思って、自分に手紙を書くという形を取ったんです。今の自分の心境や今後どういう自分になっていきたいかみたいなことを書いていき、そこから作詞を始めました」

──自分を見つめ直したんですね。

「そうですね。私も26歳になって、20代後半に差し掛かって思ったのは、このくらいの年齢になると、男女共通して人生のテーマは仕事や結婚、女性の場合は出産もあるので、男性よりも選択しなくちゃいけないことが多くなるかもしれません。だから女性にとって、年齢とはどういう意味を持つのか? そろそろ自分はどうしていきたいのか? という今後のことも考えながら、私も生きていかなきゃいけないなと思いました」

──『Just as I am』は、そういう板野さん自身の想いを表現した曲でありつつ、世の中の女性たちに向けたメッセージも込められているように感じました。



「私の周りにも結婚したり、子どもができたりした友達がいるんですけど、やっぱり、そういう姿を見ると焦る気持ちが生まれる場合もあると思うんです。でも、逆に結婚したりお母さんになった人がバリバリ働いている友達を見たら、自分ももっと仕事をすれば良かったかなって思ったりもする。女性のほうが男性よりガラッと立場や環境が変わる可能性が大きいので、だからこそ、ちゃんと自分を持たないとなって思ったんです」

──そうですね。女性の場合、結婚だけでなく出産もありますし、そこと仕事をどう両立させるのかっていう問題もありますから。

「そうなんです。もし結婚するとしても、じゃあ、そのあとも仕事を続けるのか? っていうのを選択しなくちゃいけないですし、そこで仕事を続けることを選んだ場合も、次に子どもができたら子育てはどうするのか? という問題が出てくる。選択の連続なんです。でも、先は見えないから、何が自分にとってベストなのかという答えを出すのは難しいし、そうなった時に何を選択するのかを、今考えるのも難しいですよね。ただ、考えてみれば、これまでの人生だって全部自分で選択してきたわけで、今の自分は今までの自分が出してきた答えなんですよ。だから、それと同じように、これからも自分を信じて選択していくことがベストなんじゃないかなという結論に辿り着いたんです。だとしたら、確かに先のことは分からないけど、それを不安に思うより今を頑張ることが大事だし、今を頑張ればこの先にいい未来が待っているんじゃないかと考えたほうがいい気がして。そうやって、前を向いて進んでいこう! って自分自身を盛り上げることで変わらない毎日の中にも希望を見いだせると思ったので、たとえ人と違っても、自分は自分で幸せだからと強く生きていける。聴いてくれた人が、そういう気持ちを持てるような楽曲になったらいいなって思ったんです」

──板野さん自身にも焦る気持ちってあるんですか?

「焦るというのとは少し違うと思うんですけど、私は性格的に今を楽しく生きているだけっていうのが無理なんです。この年齢の時には、こうなっていたいなっていうように、一応、大まかな計画は立てておきたいタイプで」


※続きは月刊Songs2018年3月号をご覧ください。

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