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Anlyの2ndアルバム『LOOP』。衝動や情熱、愛情にユーモア、そして音楽に向き合う喜びが臆することなく詰め込まれていて、文字通り、何度もループしてしまうような中毒性を持った素晴らしい作品だ。ギターのフレーズやリズム、コーラスをその場で重ねながら演奏する、ループペダルを使ったパフォーマンスも話題の彼女。リリース後に行なわれる全国ツアーで、ぜひとも彼女の“今”を体感してほしい。
Text:山田邦子
──本誌に前回ご登場いただいたのが約1年前。Anlyさんの表現もビジュアルも、すごく進化しましたね。

「着ているものはTシャツとジーンズでシンプルなんだけど、この“まんま”感が欲しくて。ありのままっていうのが裏テーマかな」

──ありのままというのは、今回のアルバム『LOOP』はもちろん、今のAnlyさんにとっての重要なキーワードなのかなとも思います。

「そうですね。私がそれを意識し始めたのは、『Beautiful』や『Venus』のアレンジをやっていただいたJeff Miyaharaさんとの会話がキッカケだったんです。『北斗七星』(2017年8月リリースの6thシングル)のツアーが終わった時に色んな話をしていたら、その中で“What's your story?”──君のストーリーは何だい?って聞かれて、答えられなかったんです。例えば他のアーティストさんだったら“私がよく歌っているのは失恋です”とか“片想いの歌です”なんて言うのかもしれないけど、私は恋の曲だけじゃないし、夢の曲もあれば島の曲もある。幅広すぎて、逆に自分のアイデンティティーっていうのを感じきれていなかったんです。それを、Jeffさんは分かってたんでしょうね。“答えられるようになった時こそ、いいアーティストになれたって証拠だよ”って。しかも“僕はもう分かってるけどね”って言われて(笑)」

──何だかワクワクする会話ですね。

「でも今は分かる。ありのまま。Love yourselfなんじゃないかなと思います」

──アーティストとしてだけじゃなく、Anlyさんの人生にとっても大きな瞬間だったように感じます。

「本当にそうだと思います。だから今回のアルバムはありのままであり、今の私っていう楽曲達が収録されてます」

──今のAnlyさんを語る上でもうひとつ欠かせないのが、ループペダルを使ったライブのスタイル。きっかけは何だったんですか?

「エド・シーランですね。『The A Team』という曲を聴いて何て素敵なんだろうと思ったんだけど、ライブ映像も見てみようと思ってYouTubeを見たら、何かペダル使ってるし、録音してるし、1人なのに何これ!? ってなって(笑)。それで、私もやりたい! と。それが高校生だったので、デビューした時はすでにやってたんです。最初は靴のままペダルを踏めなかったので、ライブの途中で靴を脱いだりしてました(笑)」

※続きは月刊Songs2018年8月号をご覧ください。

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