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EXILE SHOKICHIのソロ・プロジェクトが再始動! 前作『Underdog』に続くニュー・シングルは、映画『DTC -湯けむり純情篇- from HiGH&LOW』オープニングテーマ曲に起用されている『Futen Boyz』。オールディーズ風のギター、ヒップホップ系のトラックがひとつになったこの曲からは、SHOKICHIの新たなモードが伝わってくる。
Photo:秋倉康介 Text:森 朋之

──前作『Underdog』に続くニュー・シングルの表題曲『Futen Boyz』は、映画『DTC -湯けむり純情篇- from HiGH&LOW』オープニングテーマ曲。映画の世界観やストーリーに沿って制作された楽曲なんですか?



「はい。実際に映画を観させてもらって“このシーンで流れる曲を作ってほしい”という指定だったんです。映画のスタッフサイドからも“SHOKICHIの曲が合うんじゃないか”と言ってもらえたし、イメージもすぐに浮かんできたので、やりやすかったですね。完成までに2週間もかからなかったんじゃないかな?」

──映画を観た時のSHOKICHIさんのイメージは?

「ロカビリーみたいなテイストが合いそうだなと思ったんです。ヴィンテージカーが駆け抜けていくシーンだったし、エルヴィス・プレスリーを始めとする1950年代の音楽が浮かんできて。トラックを作ってもらったSKY BEATZくんとは今まで何度も一緒にやってるし、“BPMはこれくらい”“こんな感じでノリたいんだよね”みたいなニュアンスだけを伝えて。“そう、これ!”というバッチリなトラックを上げてくれましたね。メロディーはエルヴィスの『監獄ロック』のメロディーも参考にしています。曲を聴いたファンの方から“ブルーノ・マーズっぽい”という感想もありましたが、そっちじゃないですね(笑)」

──1950年代の音楽は以前から好きだったんですか?

「もちろん知ってはいましたが、今回、改めて50'sを掘り下げてみたんです。“ロカビリーとは何か?”を勉強するところから始めて、色々な曲を聴きながら、歴史を紐解いて。すごく楽しい作業だったし、この曲のおかげで、また音楽の引き出しが増えた気がします。サウンド面はもちろんですが、色々な発見があったんですよ。50'sの音楽って大衆音楽として根付いているイメージがあると思うんですけど、実際に流行ったのはわずか数年間だったんです。その期間に生まれた楽曲がずっと受け継がれているというか。よほど濃い時間だったんだろうなと思いますね」

──しかも何度もリバイバルヒットしてますからね。



「そうなんですよね。ファットボーイ・スリムの楽曲を手掛けているDJがリミックスしたアルバム(『エルヴィス、イビザへ エルヴィス・プレスリーズ・ファースト・リミックス・アルバム』)が話題になったこともあったし、カタチを変えながら聴かれ続けていて。ドレイク(カナダ出身の世界的ヒップホップ・アーティスト)がマイケル・ジャクソンの未公開のボーカルを使った曲(アルバム『スコーピオン』収録の『ドント・マター・トゥ・ミー(feat.マイケル・ジャクソン)』)を出したり、本当に何をやってもいい時代に突入してますからね。1990年代以前の音楽だけではなくて、2000年代に入ってからのネタを使った曲もヒットしているし、どこから引用してもいいというか」

──なるほど。『Futen Boyz』の歌詞については?

「映画の主人公3人のイメージが、寅さん(映画『男はつらいよ』シリーズで渥美 清が演じた主人公)に近いなと思ったんです。人の人生にどんどん入り込んで、おせっかいをやいて、すぐ女の人のことを好きになって。“これって、フーテンの寅さんみたいだな”という発想から、『Futen Boyz』というタイトルができたんです。いい意味で余裕があるというか、歌詞やタイトルなどでも遊べるようになってきて。それも成長なのかなと」

──全体を見渡しながら、楽しんで制作できているんでしょうね。

「そうなんですよ。ここ1年くらいかな? 少しずつ力を抜けるようになってきたし、曲作りにおいても柔軟になってきて。前は全然違ってましたからね。以前の楽曲を聴くと“気合い入ってるな!”とか“頑張っちゃってるな”と感じるというか(笑)。もちろん、それはそれで良かったと思いますけどね。その経験が現在に繋がっているので。特に今回は“楽しくやろう”という気持ちが強かったんですよね」


※続きは月刊Songs2018年10月号をご覧ください。

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